過敏性腸症候群と食事の内容

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過敏性腸症候群では食事も大切

過敏性腸症候群に限らず食生活は健康に大きく関係し、人間の基盤になるものです。意外かもしれませんが、栄養バランスが崩れた食事は腸内環境を悪くします。もちろん過敏性腸症候群にも影響しますから、治療の一環として食事療法が行われる場合もあります。

 

弁当を食べる

 

今の時代レトルト食品やコンビニ弁当などお手軽に入手できる食材が氾濫しています。お店に買いに行けば直ぐに食べれるのは確かに便利です。料理するにしても簡単で手間が要りません。ついついそんな食事が中心になるのもうなずけますが、栄養バランスが崩れるだけでなく人間にとって毒になるものを摂ることになるなど、便利なものには多くの問題があります。

 

簡単に買える、簡単に作れる食事は確かに便利です。でも、外食も含めそれらが中心の食事を続ければ、人間に必要な栄養素であるビタミンやミネラルあるいは食物繊維などが足りなくなります。最初に書いたとおり、摂取する栄養バランスの崩れは腸内環境を悪化させる原因になり、ひいては過敏性腸症候群にも悪影響を与えます。

 

もちろん手作りで栄養のバランスが整った食事がよいに決まっていますけど、忙しいなど無理がある場合も多くあります。なるべく食べる機会を少なくすることを前提として、コンビニ弁当などを食べる時には野菜もきちんと摂るなどに気を付け、栄養バランスに気を付けるようにしましょう。

 

過敏性腸症候群と食物繊維

過敏性腸症候群では腹痛を伴う下痢や便秘に悩みます。その便や大腸と大きく関係するのが繊維質です。「腸内環境を改善するため繊維質を多く摂ろう!」と言うフレーズはよく聞きますが、実際に多くの方が推奨される一日の摂取量(18才以上の男性が19g以上、女性が17g以上)に満たない量しか食事から捕れていません。

 

ですから、まず摂取量を多く摂れる食事にする必要があります。食物繊維と聞いてまず思いつくのが野菜類や果物類ですが、これらを闇雲に多く摂ればいいと言うわけではありません。

 

食品に含まれる食物繊維には、「非水溶性(不溶性)食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があります。体内に摂り入れる食物繊維のベストなバランスは、水溶性に対して不水溶性が1:2の割合です。これを基準として下記を頭に入れて食事内容を調整をしましょう。

 

水溶性食物繊維は腸内の水分を吸収し、不必要な物質の吸収を妨げ便として排出する特徴があります。また、善玉菌を増やす働きもあり腸内環境を改善してくれますので、過敏性腸症候群でも不水溶性食物繊維と水溶性食物繊維のバランスは大切です。水溶性食物繊維は、りんご、バナナ、寒天、昆布、わかめ、里芋などがあります。

 

一方の非水溶性食物繊維は腸を刺激するため便秘の場合には有効です。しかし過敏性腸症候群の症状が続いている時は腸が過敏になっている状態ですから、症状がある時には腸を刺激する非水溶性食物繊維を多く摂る食事は避けた方が懸命です。非水溶性食物繊維を多く含む食品には野菜、豆類、穀物などがあります。

 

忙しい日常生活を送っていると、つい食事もとりあえず食べればと言うことになりがちです。でも人間の体は食べ物によってできています。お腹を大切にした食べ物を食べ、栄養バランスも崩れないようにしましょう。

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