器質性便秘と習慣性便秘
いまは大分軽減したとはいえ完全に治ったとは言えない状態の筆者は、過敏性腸症候群の交代型です。便秘をしていたかと思えば、腹痛を伴って突然の下痢が襲ってくる場合と、過敏性腸症候群の便秘型でよくいわれる症状の腹痛を伴った少量のコロコロした排便の場合があります。
ここでは便秘型の特徴を書きたいと思いますので、筆者が経験してきた治し方などは、ほかのページも参考にしていただければと思います。
便秘は器質性便秘と習慣性便秘に分類されます。さらに習慣性便秘は弛緩性便秘(しかんせいべんぴ)と痙攣性便秘(けいれんせいべんぴ)に分類されています。過敏性腸症候群の便秘型は痙攣性便秘に該当します。
器質性便秘は胃や腸あるいは肛門などの疾患が原因になって起こる便秘です。たとえば、腸の炎症や大腸ポリープなどの病気が便秘の原因になります。また、腸の長さや大きさが先天的に異常がある場合も器質性便秘の原因になります。
習慣性便秘に含まれる弛緩性便秘は、偏食やダイエットによる食事制限、あるいは大腸の筋力の衰えなどが原因になり、腸の蠕動運動が弱まるために起こる便秘です。
過敏性腸症候群の便秘
過敏性腸症候群の便秘型は、痙攣性便秘に該当します。痙攣性便秘は、腸の蠕動運動が過剰(痙攣状態)なために起こり、腹痛を伴う強い便意があります。便の状態は、うさぎの糞のようにコロコロとした状態であったり細い便の場合もあります。
腹痛が襲ってきて排便すると、最初の方が固い便で途中からは緩い便になるパターンも多く見られます。排便後も残便感が残ることがありますが、過敏性腸症候群であれば排便前の腹痛はなくなり、下痢型と同じくすっきりとすることが特徴です。
弛緩性便秘の場合には、過敏性腸症候群の便秘型とちがって腹痛を伴いません。一般的に言う便秘である弛緩性便秘と、腹痛を伴う過敏性腸症候群の便秘型のちがいは、腹痛のあるなしが特徴のひとつになります。また、弛緩性便秘では過敏性腸症候群の交互型のように下痢と便秘を繰り返しません。こちらもちがいのひとつになります。
自分の場合も便秘の時には、いつもと言っていいほど排便前にお腹の痛みを伴い、便の状態も大抵が同じ状態で、ほかの特徴もほとんど当てはまります。以前と比較すると大分治ったといえる状態ですが、基本的な特徴自体はほとんど変わっていないように感じます。症状の強弱が変化したという感覚です。それでも気分的にも随分楽になりますから、生活習慣を見直したりなどの努力は決して無駄にはなりません。